オンライン年表「舞踏出来事ロジー」
BUTOHスナック TRUエキシビション編(約70分)
英語字幕:本田舞
オンラインエキシビションとして公開中の 「舞踏出来事ロジー」 では、舞踏の誕生から現在までを知ることができます。なかでも見どころは、舞踏とポピュラー文化の関わり、そして社会に与えた影響を、社会的出来事を通じて俯瞰できることで、これは新しい試みです。
BUTOHスナック第1回には、この「舞踏出来事ロジー」の制作メンバーが集います。年表作成に協力および寄稿した乗越たかお、イラストを手がけた石原葉、本アーティスティック・ディレクターの飯名尚人、出来事史草稿の作成に携わった溝端俊夫の4人が、それぞれの視点から舞踏の出来事史を語ります。
また、トークのなかで舞踏家が展示される「舞踏家展示」という独自の趣向もあわせてお楽しみください。彫刻のように佇む「舞踏家展示」第1回には、今貂子が登場します。今貂子は、舞踏家として令和2年度文化庁芸術祭優秀賞を受賞。「舞踏出来事ロジー」に新たな1ページを加えました。
ゲスト
乗越たかお|Takao Norikoshi
作家・ヤサぐれ舞踊評論家。株式会社ジャパン・ダンス・プラグ代表。2006年にNYジャパン・ソサエティの招聘で滞米研究。07年イタリア『ジャポネ・ダンツァ』の日本側ディレクター。現在は国内外の劇場・財団・フェスティバルのアドバイザー、審査員など活躍の場は広い。著書は『コンテンポラリー・ダンス徹底ガイドHYPER』(作品社)、『どうせダンスなんか観ないんだろ!?』(NTT出版)、『ダンス・バイブル』(河出書房新社)など多数。現在、月刊誌「ぶらあぼ」、「アクトガイド」「バレエweb」で好評連載中。
石原葉|Yo Ishihara
美術家。1988年生まれ。2020年東北芸術工科大学大学院芸術工学専攻博士課程修了。「あなたたち」と「わたしたち」「あなた」と「わたし」の間に引かれる目に見えない境界、無自覚なフィルターをテーマとして絵画制作を行っている。直近の活動として、2020年靖山画廊にて5月にオンライン、8月に同画廊にて個展「Who」を開催。ほか展覧会多数。また一方で集団による制作、活動も継続的に行っている。
Photo by 郑渊波
溝端俊夫|Toshio Mizohata
1983年大野一雄舞踏研究所入所。以来大野一雄、慶人の国内外の活動に制作、照明デザインなどで携わる。また、大野一雄舞踏研究所の主催する企画、「百花繚乱」(2007)や「Antony and the Ohnos」(2010)を制作する。1990年代から大野一雄のアーカイヴ資料を整理し、『大野一雄 稽古の言葉』をはじめ、書籍、ビデオ等を多数出版。2004年よりBankART1929の設立に参画し、大野一雄フェスティバルを開催。2016年NPO法人ダンスアーカイヴ構想を設立、アーカイヴ資料を活用して、新たな創作をする「ダンスアーカイヴプロジェクト」を展開中。
飯名尚人|naoto iina
映像作家・演出家・ドラマトゥルク・映像セノグラファー・プロデューサー。Dance and Media Japan主宰、国際ダンス映画祭主宰。東京造形大学准教授、座・高円寺劇場創造アカデミー講師 。映像・身体・言葉を用いてジャンル横断的作品を手掛ける。オンライン舞踏番組「Re-Butoooh(リ・ブトー)」(NPO法人ダンスアーカイヴ構想)では、演出・構成・撮影・編集を担当している。
舞踏家展示
Photo by naoto iina
今 貂子|Tenko Ima
舞踏家。舞踏カンパニー倚羅座、今貂子舞踏研究所 主宰。1980年京都での白虎社創立に参加、1994年解散により独立。1999年旧白虎社稽古場にて舞踏ワークショップ開始。2000年舞踏カンパニー倚羅座結成。2005年ヨーロッパツアー。2007年-16年旧五條楽園歌舞練場にて連続公演。2016年KYOTO舞踏館開館よりロングラン公演開始。2021年文化庁芸術祭優秀賞受賞。日本の芸能の源流に見られる「たまふり(命の活性化)」の力に支えられたアバンギャルドな舞踏の探求を通じ独自の境地を開拓。